大阪地方裁判所 昭和27年(ワ)2884号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
(事実)原告等は振出人N、保証人被告組合なる約束手形を裏書により取得したから手形金の支払を求める。
被告組合は市街地信用組合法により設立された信用組合で非組合員たるNのためにした本件手形保証は同法第三十条に定めた業務の範囲外の行為であるから無効であると抗争する。(双方のその他の主張は省略)
(判斷)原告等勝訴。
判決は左のように被告組合の主張を排斥し原告の請求を認容した。
「凡そ人が手形行為をなすには必らず何らかの目的即ち原因が存するが、法律は手形行為にあつてはこれらをその原因関係からひきはなし手形行為はその行為をしたこと自体によつて効力を生じ、これをするに至つた原因の存否及び有効無効により影響をうけることなく、ただ原因関係は直接の当事者間及び悪意の取得者に対する関係に於てのみ抗弁事由をなすものとしている。すると被告組合が如何なる場合にも手形行為をなし得ないものならば格別(被告組合が組合員に對し手形の割引、保證等をなし得ることは當事者間に爭がない)手形行為能力ある限り、それが業務の範囲内であるかどうかと云うことは、前記いわゆる手形の原因関係に属する事柄であると解すべきが至当であるから、被告組合に於て原告等がこの点に関する悪意の取得者である旨の主張立証がない本件に於ては、同被告のこの抗弁は、組合の業務の範囲如何を判断するまでもなく理由がなく、採用できない。」